攻防
今日は日本野鳥の会オホーツク支部の探鳥会に参加してきた。
場所は昨日カナダカモメを観察した斜里川河口であるが、
残念ながら今日はカナダカモメを見つけることはできなかった。
探鳥会が終わり帰路につこうと車を発進させた直後、
私の目の前をスーッと茶褐色の塊が横切った。
それは若いハヤブサで、一直線に河口に群れるカモメ類に突っ込んでいった。

河口に群れていた数千羽のカモメ類は一斉に飛び立ち、
ハヤブサはその上空から一気に砂浜に飛び降りた。
砂浜に降りたハヤブサをよく見ると、足元には白っぽい塊を握り締めていた。
狩りに成功したようで、すぐに嘴で羽をむしり始めている。
慎重に観察しやすい場所へ移動した。
ハヤブサの獲物はカモメの成鳥だった。

羽をむしり終わり食事を始めたところで、周囲にいたカラスが現場に群がり始めた。
カラスたちは徐々に近寄り、右から左からハヤブサに突っかかっていく。
若いハヤブサは怒りで全身の羽を逆立て「ケッケッケッ・・・」と鋭く鳴く。
カラスたちの攻撃は執拗で、ハヤブサは堪らず飛び立ち空中戦が始まった。
私の上空でハヤブサとカラスの激しい戦いが繰り広げられた。
ひとしきりカラスたちを追い払うと、ハヤブサは再び獲物の元に降りるのだが、
ハヤブサが砂浜に降りると同時にカラスたちは再び群がる。
そしてまたハヤブサは怒り、空中戦へと突入し、そんな攻防が延々と続いていく。
不思議なことにカラスたちはハヤブサから獲物を奪うつもりがないようだった。
ハヤブサが獲物から離れている時も、他のカラスがその獲物を横取りすることがないのだ。
カラスたちは一体何の理由があって、執拗にハヤブサを攻撃していたのだろうか?

両者の戦いを最後まで見届けたいところだったが、
寒風と空腹にどうしても耐えることができなかった。
およそ1時間程で観察を中止し現場を後にした。




