エサやり防止キャンペーン

今月から東京都環境局が上野公園・不忍池で
「野鳥へのエサやり防止キャンペーン」を行なっている。
そのキャンペーンではエサやりを防止する理由として
「パンなどの高カロリーのエサを食べたカモは肥満状態となり、
ほとんど飛べなくなって天敵に襲われて命を落とすことが多くなる。
また、太りすぎて故郷への渡りが遅れるカモも出ている。」という。
私は基本的に野生動物へのエサやりに否定的な考えを持っているが、
果たして本当にそのようなことが起きているのだろうか?

オホーツク圏では冬季の濤沸湖白鳥公園にて、
数種のガンカモ類、カモメ類が観光客から与えられたパンを食べている。
これまでパンを飽食した個体を数多く見てきたが、
今のところそのような状況を観察したことはない。
いずれの個体もオジロワシやオオワシが接近すると、
一斉に飛び立ち、捕食される姿を見ることはまずない。
そして渡りの季節になれば、
怪我をした個体を除いて全てしっかりと故郷へ戻って行く。
濤沸湖のエサやりが良いかどうかの議論は別として、
少なくとも「肥満状態になり飛べないカモ」は1羽もいないだろう。
昨日の読売新聞によると東京都環境局は、
聞き取り調査を行っただけで事実を追跡調査することなく、
大々的にこのエサやり防止キャンペーンを始めたようだ。
しっかりと議論され、科学的根拠によって、
このキャンペーンが行われるならば、きっと何も問題はないだろう。
しかし現在のやり方では「いずれ大きな問題を生むことになりはしないだろうか?」
と私はテレビ報道や新聞記事などを見ながら不安に思っている。
この問題に対しての意見がブログ「MU's Diary」で詳しく述べられている。
興味のある方は是非とも一読していただきたい。
<参考>
・MU's Diary:“エサやり防止キャンペーン”
http://ujimichi.exblog.jp/i12/
・東京都環境局エサやり防止キャンペーン チラシ
http://www.metro.tokyo.jp/INET/OSHIRASE/2007/12/DATA/20hc4200.pdf
・読売新聞(上野公園の“メタボ鴨”、北へ帰れる?…専門家の間で議論)
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20071222i505.htm
写真上:濤沸湖白鳥公園
写真下:パンを奪おうとするオオハクチョウとパンを咥えて逃げるマガモ




