崩落

今日の網走の最高気温はなんとプラス12.3℃だった。
まるで春を思わせるような陽気のおかげで、
日中は薄いジャケット1枚で十分活動することができた。
この暖かさは昨日から始まったようで、
昨日久しぶりに足を運んだフレペの滝も、
散策すると多少汗ばむほどに暖かかった。
そして、その暖かさのために起きただろう、
衝撃的なシーンを目撃することとなった。

私は昨日(8日)の昼過ぎからフレペの滝を散策していた。
暖かな日差しの下で、間近にクマゲラの採餌シーンを観察し、
のんびりと餌を食むエゾシカや、真白い知床連山の雄姿を楽しんだ。
滝を望む展望台に到着し凍る滝を眺めると、
欧米の方だろう2人のアイスクライマーがフレペの滝に張り付いていた。
この場所でアイスクライミングをしている人は初めて見たし、
今までにそんな話を聞いたことも無い。
そして展望台から海へと突き出す岬の先端にも、
クライマーの仲間だろう3名の外国人がいた。
それは14時50分頃の出来事だった。
「ガガーン!!」
突然、滝の氷の一部が一気に崩落した。
それはあまりにも突然で、一瞬だったため、
私も私の周りにいた人も皆、凍りついた。
言葉は悪いが、まるで「九死に一生スペシャル」をリアルに見たようだった。
幸い、氷塊はクライマーに牙をむくことなく2人は無事だった。
もしも真上に落ちたなら、きっと2人は即死だったに違いない・・・。
崩落後にクライマーは滝の危険性を認識したらしく、
クライミングを辞めて海岸へと降りていった。
そして、海岸線に沿って、流氷上を宇登呂方面へと歩き出した。

フレペの滝の氷は、その生成の過程によって、
氷の質はそれほど丈夫ではないと耳にしている。
私の親父も網走で長年アイスクライミングを行なっているが、
気温が上昇したこの時期に、
フレペの滝を登るなど「問題外だ!」とのことだった。
「脆い氷を登る危険と流氷上を歩く危険」
2人のクライマーとその仲間達は、
その危険性を知らなかったのだろうか?
そして、急激な気温の上昇に気付かなかったのだろうか?
ちなみに、昨日の宇登呂の最高気温は15時の4.4℃だった。
どうやら最も気温が高くなった、
ちょうどその時に崩落は起きたようだ。




