雪面のムシ

ここ数日の暖気によって、森の小川の凍りは融けて無くなり、
河岸の雪もみるみる減っていった。
雪解けの早かった場所では、まだしっかりと閉じてはいたけれど、
フキノトウが大地に顔を覗かせていた。
柳の芽についで、オホーツクに春の便りがまたひとつやってきた。
フキノトウが出てきた河岸の雪面をじっくりと眺めると、
セッケイムシ(クロカワゲラ科の1種)が無数に歩いていた。
気温が高くなったせいだろうか?
前回見たときよりも明らかに良い動きをしていた。
セッケイムシたちはどれも皆、
川の上流を目指して素早い動きで雪面を歩いていた。
そんな姿をのんびりと楽しんでいると、
ふと雪面に塵と見紛うような小さな生物がいることに気が付いた。
それはトビムシだった。

大きさは2~3㎜程度だろうか?
本当に小さなムシが雪面を歩きまわっていた。
よ~く目を凝らすと、あっちにもこっちにもトビムシはいた。
ひとつひとつ観察すると、
どうやら少なくとも3種類のトビムシがいるように見えた。
残念ながら私はこの分野の生物のことはよく知らない。
ちょっと調べてみると、トビムシは暖かくなると雪面に這い上がり、
藻類やバクテリアなどを食べているそうだ。
そしてトビムシはセッケイムシなどの餌になっているらしい。
う~む・・・どうやら相当に奥が深い世界のようだ。
一見すると何もないような雪面にも、
マクロな視点で眺めてみると確かな生態系がある。
まだまだオホーツクには私の知らない世界が溢れている。
帰り道、濤沸湖方向へ50羽程のヒシクイがV字に飛んでいた。
鳥達も着実に北へと移動を始めている。




