一年のはじまり

寒暖を繰り返しつつも、山地の雪解けも随分と進みはじめている。
日のあたる斜面のフクジュソウも、着実に花開きはじめていた。
しかし昨日の降雪によって、せっかく開いた花も雪原に埋もれてしまった。
今日も網走では時折ちらちらと小雪が舞う天候で、
朝から低い気温のまま一日が終わった。
私にとってのフクジュソウは、春一番に咲く花というイメージが強い。
実際はフキノトウの方が早いのだが、
鮮やかな黄色い色のフクジュソウの方が、
幼い頃の私には印象深かったのだろう。
そして、この花が咲く頃から、私は自転車で濤沸湖に白鳥を見に行ったり、
周辺の野山へ小鳥や昆虫を探しに行ったりしていた。
アイヌの人たちにとっては、この花の開花は一年のはじまりを意味するそうだ。
私の感覚と似ているところがあり、
この話を聞いたと時は妙に嬉しく感じた覚えがある。

フクジュソウとオオアカゲラ(1989年4月5日撮影)
そんなフクジュソウも、私が住む網走周辺に生育しているもののほとんどが、
「キタミフクジュソウ」と聞いている。
この辺ではただのフクジュソウはほとんど無いようで、
子供の頃に撮った写真を見ても、
写っているのはどうも全てキタミフクジュソウのようだ。

トビやカラスも子育ての準備に忙しそうに動いている。
鳥たちにとっても、また新しい一年がはじまりを迎えるようだ。




