闇の中で

夜の森は昼とは全く別の顔を見せてくれる。
フクジュソウの花は閉じ、エゾシカの動きが活発になる。
上空を舞うヤマシギの声が近寄っては遠ざかり、
時折フクロウの声も何処かから聞こえてくる。
姿は見えなくても、
生き物たちの気配を十分感じることができる。
平地の雪は完全と言っていいほどに消えて無くなったが、
森の中や日の当たらないような所では、
まだまだ多くの雪が残っている。
森の谷間を縫うように流れる小さな沢は、
周辺から集まった雪解け水によって水量が増えている。
そして増水によって沢から溢れ出た流れが、
谷間を広く湿地へと変化させている。

昨夜も森を歩いてきた。
そして、ようやく目的の営みを観察することができた。




