暗闇の中で
昨日と一昨日の夜は森の奥へ行ってきた。
暗闇の中で湿地の水たまりを見て歩く。
目的はエゾサンショウウオの産卵行動を見ることだ。
今春は他の夜行性動物の観察に燃えていたので、
雪解け直後の一番良い時期を逃してしまっている。
案の上、すでに多くの産卵は終わってしまったようで、
サンショウウオの卵塊があちこちに見られた。
しかし、数も量も昨年までよりも明らかに少ない。
理由は明白だった。
例年、同じ場所に同じ大きさの水溜りがあったのだが、
今年はどの水溜りも小さく、水深も無いに等しい状態だった。
いつも水浸しの地面は乾ききっていて、
付近を流れる小川の水量も例年の半分にも満たない。
きっと雪の少なさと雪解けの早さが影響しているのだろう。
今年だけの出来事ならば問題ないのだが・・・。

それでも幾つかの場所でサンショウウオの集団を見ることが出来た。
今年は卵を産む瞬間が見たかったので、
集団の近くに腹ばいになり、明かりを消してじっと彼らの動きを見続けた。
暗闇の中でライトを消してじっとしていると、
フクロウやヤマシギの声が近くを通り過ぎていく。
時々、近くのササがガサガサと音を立て、私は恐怖に慄く。
そして4時間が経過した。
雄の群れに何度も雌がやってきたけれど、
残念ながら私の目の前で産卵はしてくれなかった。
う~ん、無念。




